部門
薬剤科
薬剤科には、薬剤師4名、助⼿2名が所属しています。「薬の適正使⽤を通して、患者様のために最適な医療を実践する」ために以下の業務を行っています。
- 調剤業務(外来調剤、⼊院調剤)
- 病棟業務(服薬指導、持参薬管理、Therapeutic Drug Monitoring, TDM)
- 中心静脈栄養(TPN)や化学療法のための無菌調製
- チーム医療(栄養サポートチー ム、緩和ケアチームなど)への参画
病院における薬剤業務は多⽅⾯にわたり、薬剤師に要求される職能もさまざまな分野に及ぶようになりました。これからの 薬剤師の役割はますます専⾨性が⾼まっていくことになると思います。『薬のあるところに薬剤師有り』。これからも、当院の医療チームの⼀員として患者様のためにその職能を役⽴てていきたいと考えています。
検査科
検査科には、臨床検査技師4名が所属しています。患者様の⾝体の状態や病気の原因、治療効果などを調べるために検査を行っています。
臨床検査の種類
検体検査 | 患者様から採取した血液や尿、便、喀痰、組織などを調べる検査です。 |
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生理検査 | 心電図や肺機能、超音波(エコー)など患者様を直接調べる検査です。 |
検体検査
生化学的検査
生化学検査:血液中の糖質、タンパク質、電解質、酵素、ビタミンなどを測定
免疫検査:感染症やホルモン、腫瘍マーカーなどを測定
所要時間:約30~50分
血液学的検査
貧⾎や⾎⼩板減少、⽩⾎球増加‧減少など⾎液の病気の原因を⾒つけるために以下の検査を行っています。
- 血球算定、細胞形態検査
- 骨髄検査
- 血栓、止血検査
所要時間:一般的な検査項目は約30~50分で報告
※特殊検査については時間を要します。
輸血検査
血液型やクロスマッチを行い、患者様に適合した血液製剤を、安全に輸血できるようにします。
- 血液型
- クロスマッチ
- 不規則抗体
- 異常反応、抗体陽性時の精査
所要時間:約30~40分
※専用機器による検査に加え、必要に応じ詳細な検査を実施しています。
生理検査
- 心電図
- 肺活量
- 聴力
- 超音波検査(腹部・頸部)
- 眼底検査
所要時間:約20~40分
※超音波検査は予約が基本となります。
特徴
⾎液専⾨医の指導と助言のもとに、血液細胞の顕微鏡検査や骨髄検査を実施しています。また、病気や治療により輸⾎が必要な患者様に対して、安全・安心な輸血を行うための専用機器による検査を行っています。外来での当⽇輸⾎(事前の予約‧来院時間要調整)にも対応しております。
放射線科
放射線科には、診療放射線技師、常勤1名、非常勤1名が所属しています。スタッフ⼀同、安⼼、安全な検査を⼼がけ、適切な画像情報の提供に努めています。
主な検査
当科では画像診断装置(一般撮影、CT、透視)を⽤いて、普段⾒ることのできない、⾻や臓器など体内を画像とすることで、医師の画像診断の⼿助けを⾏っています。
健康診断
健康診断では、胸部X線撮影や、早期胃がんの発⾒のための上部消化管造影(いわゆるバリウム検査)を実施しています。
一般撮影
胸部、腹部、骨などの状態がわかる検査。最新の技術を使用した装置であるFPD(フラットパネルディテクタ)を使用し、従来装置より被ばくを低減しつつ、鮮明な画像を得ることができ、正確な診断が可能。骨密度の測定にも対応可。
CT
体の断面図が得られる検査。より詳細な画像を得ることができ、詳しい診断が可能。16列CT導入により、検査時間が短く体への負担が少なくなった。造影剤検査も実施。
透視
リアルタイムで体内を観察できる検査。嚥下造影や、健診で胃透視検査(バリウム検査)にも対応。
AI読影
最先端の技術であるAI読影を導入しました。撮影された胸部単純X線画像を解析し、結節などが疑われる領域を検出し、マーキングできます。これにより画像診断の質の向上・効率化、医師の負担軽減が可能です。
栄養科
患者様の栄養管理
入院時に患者様やご家族と一緒にカンファレンスに参加し、ご意見をお聞きしながら病態に合わせて入院中のお食事を決定しております。入院中は担当の管理栄養士が訪室し、食事の調整や栄養評価をしながら、退院後の生活に向けて食事相談を行います。退院先が病院や施設の場合、療養先へ情報提供を行い、退院後のサポートを強化しております。
栄養サポートチーム
医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士、歯科衛生士など多職種で栄養サポートチーム(NST)を組み、週に1回カンファレンスや病棟回診を行っています。入院患者様の栄養改善のため、それぞれの専門性を生かしサポートしています。
栄養食事相談
入院、外来の患者様を対象に栄養指導を行っています。食事に関して気になることがありましたら、お気軽にスタッフまでご相談ください。
食事に関するお悩み・お困りごとの一例
- 食欲がなく痩せてしまった
- 治療食のことが知りたい
- 食事中にむせることが多い
- 硬い物が食べられなくなった
食事の工夫
熊本第一病院では、月に1度、季節の行事に合わせて特別なお食事を提供しております。
食事が入りにくい患者様には、アイスやゼリーなどの冷菓や栄養補助食品を多数ご用意しております。
また、緩和ケア病棟に入院されている患者様のお誕生日や記念日にはデザートプレートを提供し、ご家族と一緒にお祝いしております。
栄養サポートチーム(NST)
NST (Nutrition Support Team)とは栄養サポートチームのことで、医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士など多職種で実践するチームです。 それぞれの専門性を生かして栄養状態が低下した患者様のサポートをします。 (当院は、日本臨床栄養代謝学会「NST稼働認定施設」、および日本栄養療法推進協議会認定「NST稼働施設」です)
実際の活動
- 栄養摂取量・体重変化・筋肉量などの栄養状態の評価
- 最も適切な栄養ルートの確保と必要な栄養摂取の確認
- 誤嚥(ごえん)や経管栄養・静脈栄養に関わる合併症の評価
- 口から食事をとることができるよう、リハビリテーション
事前の栄養評価を用いて、週1回の回診・NSTセミナーを実践しており、患者様の問題点を改善するための適切な栄養管理方法を話し合います。その後、チームで患者様のもとにうかがい、患者様の状態や要望にあった栄養管理を提供します。
どんな効果があるのか・・・
合併症の予防、疾患罹病率・死亡率の減少、筋力低下などを防ぎ、患者様のQOL(生活の質)の向上につながります。
具体的には、感染症・床ずれなどの発生を予防して、高齢者対策にもつながると期待されています。
事務部
医療事務、外来業務、人事、院内外環境整備、情報システム担当など、多岐に渡る業務を、それぞれの得意分野を生かし、作業を行っています。自分の能力を受容することにより、他者への感謝の気持ちも芽生えます。
患者様を中心とした多職種連携の橋渡し役として、院内で働くスタッフの「その人らしさ」を支える努力をいたします。