消化器・肝臓内科
当科の紹介と診療内容
当科は、1名の専門医により、消化器疾患の診断、治療に当たっています。消化器疾患は、食道、胃、小腸、大腸の消化管と肝臓、すい臓、胆のうの疾患に対応しています。
症状からその原因を推定し、検査が可能であれば、検査により病気を確定し、治療します。消化器では画像検査が発達していますので、確定診断のためには必要です。特に癌の発見に重要で、早期であれば色々な治療法が選択できます。当院では胃、大腸内視鏡、エコー、CTによる検査を行っております。
各疾患・症状の治療方法
食道、胃、大腸疾患 |
胸やけ、腹痛、食物がつかえる、黒色便が出る等の症状の場合、食道癌や胃癌、大腸癌の可能性がありますので、内視鏡の検査が必要です。なお、早期発見のためには1~2年に1回は症状にかかわらず、検診を受診されることをお勧めします。 |
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肝疾患 |
B型やC型肝炎ウイルスには、肝硬変、肝癌のリスクがあります。いずれもウイルスの増殖を抑える抗ウイルス療法でリスクを抑制できます。 B型肝炎は、抗ウイルス剤による肝機能正常化、ウイルス量の著明低減効果が期待できますが、長期服用が必要です。 C型肝炎の抗ウイルス療法では、8週間、または12週間の服用で97%の方がウイルスを排除できます。それにより肝硬変進展や肝癌発症も抑制されますが、治療終了後6か月に1回の超音波検査は必要です。 その他の疾患としてアルコール性肝炎や脂肪肝があり、肝障害を伴う脂肪性肝炎も肝硬変への進展、肝癌のリスクがあり、定期検査が必要です。 |
C型・B型ウイルス保有者の定期検査 |
C型やB型ウイルス保有者は発癌の危険性がありますので、当院では定期的なエコー検査や必要な場合には造影剤を使ったCT検査を実施しています。早期に発見することで治療を基幹病院にお願いしています。 |
肝硬変 |
肝硬変が進展し、腹水や肝性脳症が発現した場合、それに応じた治療を当院で実施しています。また時々胃内視鏡で食道や胃静脈瘤状態を把握しながら、出血しそうであれば基幹病院に治療をお願いしています。 |
膵疾患 |
慢性膵炎のほか、膵のう胞の中でIPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)といわれているのう胞はまれに悪性化することがありますので超音波、時にMRIによる定期的followが必要です。 |
内視鏡・画像検査実績
2022年
検査 | 件数 |
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胃内視鏡 | 211件 |
大腸内視鏡 | 9件 |
腹部超音波検査 | 387件 |
診療実績(疾患件数)
2022年
疾患 | 件数 |
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食道・胃疾患 | 28件 |
B型肝炎 | 30件 |
C型肝炎 | 65件 |
アルコール性肝炎 | 12件 |
脂肪性肝炎 | 16件 |
肝硬変 | 8件 |
原発性胆汁性胆管炎 | 5件 |
膵疾患 | 58件 |
大腸疾患 | 12件 |
医師紹介
消化器内科医師
東 洋一郎
ひがし よういちろう
肝臓内科、消化器内科、内科一般
日本内科学会認定医
日本肝臓学会専門医
日本消化器病学会専門医
日本医師会認定産業医
熊本大学医学部卒業
京都大学工学部精密工学科卒業